新型フリードを試乗しました(シエンタ目線)

2017/11/20

ライバルを知る

新型シエンタ HYBRID G ホワイトパールに乗っています。

新型シエンタが2015年7月に発売されてから、約1年後の2016年9月に、 シエンタ最大のライバルと言われるフリードが、とうとうフルモデルチェンジしました。
1年遅れの登場ということもあって、シエンタを意識して、より上回る何かを持って登場するのが世の常。 新型フリードがどんなクルマなのかずっと気になっていましたが、やっと試乗することができましたので、 ちょっとシエンタ目線ですが(^_^;) レポートしてみようと思います。



フリードの方がだいぶ広い?

まず、乗り込んで感じた感想は、シエンタよりだいぶ広い!ということ。 私の感覚では、シエンタは乗用車的ですが、フリードは「ミニバン」という感じがします。 これ・・・シエンタとは全然違うタイプのクルマだな、という気がしてしまいました。

確かに5ナンバーサイズで全長がそれほど長くないスライドドアの車は、シエンタとフリードしかないので、 この2つの車種を比べることになると思いますが、ここまで印象が違うとは・・・。
個人の感覚によるとは思いますが、シエンタはスライドドアだけど、背がそれほど高くなくてスタイリッシュ。 フリードは、それほど大きくない車格だけど、できるだけ目一杯室内を広く使いたい!そんな思いの違いが感じられました。


3列目シートは跳ね上げ式

かなり大きな違いとして、フリードは3列目シートをサイドに跳ね上げてたたむ方式を取っています。 シエンタは、ダイブインで、3列目のシートを2列目の下にしまえる方式ですね。

ここは、一長一短かと思いました。3列目シートを常にしまっておきたいなら、シエンタのダイブインの方がいいと思うのですが、 フリードの跳ね上げ式だと、2列目シートに影響しないので、2列目の前後スライド幅がかなり広く取れたり、 シエンタよりもシートアレンジは自由度が高いようです。シエンタの2列目シートのスライドは、あまり自由度がないので、 そこは正直羨ましい部分でした。


CVTではなくATの変速感は楽しい

フリードの一番の目玉と思われるのが、「i-DCD」と呼ばれるハイブリッドシステムです。 シエンタがCVTの無段変速のハイブリッドなのに対して、フリードは7速の変速機を持つATのようなシフトチェンジをします。

私は、シエンタを買う前はCVTはあまり好きではありませんでした。アクセルを踏むと、 エンジンの回転だけ上がって、後から車速も上がってくるという動きが、もともとMTばかりを乗っていたこともあって、 モヤモヤしてしまうんです。でも、シエンタのモーターと組み合わせたCVTを運転していると、 EV走行との切り替えもあって、けっこう楽しく走れるのでこれもいいなと思うようになりました。

そんな私がフリードの i-DCD を運転してみると・・・やっぱり「クッ」と変速されるこの感じ、いいですね(^_^;) 私がシエンタよりいいなと感じた(唯一の)点は、やっぱりこの変速されていることがわかる楽しさでした。 エンジンフィーリングを楽しみたい!という場合には、もしかしたらフリードの方がいいのかもしれません。
i-DCD は、出たての頃にフィットでだいぶ問題を起こしていましたが、今は改良されて問題は起きていないようです。 きっと構造が複雑なんでしょうねー。


EV走行感があまり感じられない・・・

ちょっと気になったのは、フリードで走っていると、今EV走行をしているのか、 エンジンの力で走っているのかが、感覚では判断できなかったことです。

私がシエンタを運転している時は、今EVで走っているのか、エンジンで走っているのかは、 エンジンの音がしているかどうかで、手に取るようにわかります。(EV走行マニアだからかな(^_^;)) こう書くと、シエンタはエンジンの音がうるさいの?ということになってしまいそうですが、 そうではなくて、シエンタはEV走行時の静粛性がとても高いということなのではないかと思います。
(ただ、うちのシエンタは静粛性を高めたくて色々手を加えているので、もしかしたらフェアな比較になっていないかもしれません)

それに対してフリードは、EV走行時もあまり静かに感じられませんでした(^_^;) 車が停止している時は確かに静かなのですが、動き出すとロードノイズでしょうか、 エンジンが止まっていても、けっこうゴーというような音がします。 決してうるさいという訳ではないのですが、シエンタに比べるとノイズ音が大きいように感じました。

ホンダの営業の方も言っていましたが、ホンダの車は比較的窓が大きく取られているので、 シエンタやアルファードのようにサイドの窓が小さいタイプの車よりは、静粛性がどうしても落ちるかもしれないそうです。 なるほど、確かにフリードのサイドの窓は、シエンタに比べて随分大きいです。 窓が大きくなればなるほど静粛性が下がるのは、納得できます。 窓が大きい方が子供にはいい気がするので、難しいところですね(^_^;)

シフトレバーは高級感あり

私がフリードでもう一つ気に入ってしまったのが、このシフトレバーです。

プリウスと同じような、スライドさせずに、レバーを倒すことでシフトを切り替えるタイプです。 実際に操作してみると、気持ちのいい操作フィーリングで高級感もありました。
シエンタのようなスライド式も特に不便はないのですが、プリウスタイプのシフトレバーの方が、 高級感があっていいなぁと思ってしまいます。でも、アルファード や C-HR もスライド式のシフトレバーですし、 決してスライド式だから安っぽいという訳でもないとは思いますが(^_^;) 好みの問題かなぁ。


フリードとシエンタは方向性がだいぶ違う気がする

ざざっと1時間くらい、フリードを眺めたり、ホンダの営業さんと話したり、運転したりして感じたことは、 「フリードとシエンタは似たり寄ったりではなかった」ということです。

スライドドアであることと、外寸はだいたい一緒ですが、少し車体が低く長く見えるスタイリッシュなシエンタに対して、 フリードはもっとミニバンとしての実用性を重視した、室内の広さと開放感を持っているように感じました。 その分、取り回しや車重もシエンタより大きく重く感じました。

スライドドアのミニバンとしては、フリードが正統派で、シエンタが少し変わったミニバンということになるのでしょうか。 シエンタの見た目はかなり変わっていますが、だからこそファンも多いのでしょうねー( ̄▽ ̄)

フリードは、けっこう売れているだけあって、とてもいい車でした!もしシエンタがフルモデルチェンジしていないタイミングで、 この新型フリードがあったら、買ってしまっていたと思います( ̄ー ̄)